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技術 Archive
【募集】アイエスエス株式会社ではソフトエンジニアを募集しています.
- 2012-07-25 (水)
- 技術
今年も夏がやって来ました.
ここ岩手県岩手郡滝沢村もそこそこ暑くなってきております.
久しぶりに会社のHPを覗いてみたら,ずっと更新していなかったのですね.
このHPは,ソフト開発のメンバーが空いた時間にメンテしているのですが,
更新がないということは,忙しかったことの証左であります.
当社では,メカ設計,メカトロ制御開発,組込みソフト開発をやる一方で,
画像処理のアルゴリズム開発やアプリケーション開発などもやっておりますが,
この頃は,そういったコンピュータビジョン関係のご依頼が増えてまいりまして,
日々頭を悩ませております.
コンピュータビジョンなる分野というのは,
地道な努力と勉強が必要な分野でございまして,社内では,
日々唸りながら論文を読んだり,頭をかきむしったりなどしながら,
歯を食いしばりつつ,CやPythonでコードを書いているわけですが,
そろそろ一緒に戦ってくれる戦友を募集したいなと考え始めているところです.
募集する私どもの希望としては,数学が得意で特に確率論に見識があり,
英語の論文を次々に読みこなし,ザクザクとソフトを書いてくれる方なら,
大歓迎なのですが,条件が揃わなくても応募いただけたらと思っております.
ソースコードにはコメントを欠かさず書く方がいいですね.
当社は,岩手の片田舎にある小企業ですが,開発案件の難易度は高く,
解決策を模索するため世界中の論文を読み下しながら,
独自のアイデアを盛り込んでいくようなスタイルの仕事をしています.
苦労は多いですが,コンピュータビジョンの応用製品開発のまさに最前線であり
日々切磋琢磨することができます.
という訳で,ソフトエンジニアを募集いたしておりますので,
我こそはという方は,ぜひご連絡頂きたく存じます.
どうぞ宜しくお願い致します.
アイエスエス株式会社 ソフトウエア開発G
—
募集:ソフトウエアエンジニア
—
業務形態については,アルバイト,契約社員,正社員など相談に応じます.
勤務地は,岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子95-2スゴテックビル2Fです.
業務内容は,主として画像処理ソフトウエア,組込みソフトウエアの開発です.
世界中の研究者の研究論文を読んで解説資料を作成しプレゼンしたり,再現実験をしたりもします.
C/C++,Python,LISPの開発経験が望ましいです.
もちろん男女問いません.
応募の際は,履歴書・職務経歴書もしくは研究業績書類あるいは自著の論文などを
お送りください.返却の必要な場合は,返信用の封筒と切手を同封ください.
宛先は,次のとおりです.
〒020-0173 岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子95-2スゴテックビル2F
アイエスエス株式会社 ソフトウエア開発G宛
書類選考の上,ご連絡致します.どうぞ宜しくお願い致します.
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画像から対象を検出して数える検討
上司「同じ物が複数写っている画像に対して,ユーザがその中の1個を『これ』って指定したら残りのやつを全部見つけるソフトの検討しろ」
私「条件が自由すぎて難し…
上司「いいからやれ.これ画像例な.」
という話になっており,泣きそうです.
例として渡されたが画像はコレ↓
どうやら目的は,こういった画像上で対称物体の個数をカウントしたいという感じのようです.
(撮影対象は南瓜の種の表面に謎の粉が付着したMADE IN CHINAな菓子(?)ですが,面倒なので本稿ではこれを単に「豆」と呼称することにします.)
与えられる情報は正例1個だけなので機械学習みたいな方法はとれません,というかそもそも特定の対象(例えば「人」とか「車」とか)を検出するという話ではないために,対象物に対する前提知識が全く使えません.
指定された領域をテンプレートとしたテンプレートマッチングくらいしか方法が思い浮かばないので,そういった方向で検討開始.
【検討内容】
画像上を走査し,各位置でのZernikeモーメント特徴と正解領域の同特徴とを比較してそれっぽいところを見つける.
なんでZernikeモーメント?→特徴量が回転不変とのことなので,豆がいろんな方向を向いて写っていることに対処してくれるかな?ということで採用.
豆のサイズにはいくらか変動があるので,走査窓のスケールを変えたりする必要がありそうですが,その辺のことは後回しにして,まずは単一のスケールだけで走査してみました.
特徴量比較結果がどの程度であれば「それっぽい」のか?という判断基準が必要ですが,適当に結果値を閾値で切るのではあまりうまくいかなかったので,正解画像のモーメントを元にしてそこから「明らかに不正解っぽい」モーメントを複数作って(=でっちあげて),「それらよりも正解の方に近いこと」という条件で判定してみました.
また,比較に際しては,n=m=0の要素は用いないことにしました.
太い赤丸が指定された正解領域で,細いのが検出結果です.
この例では,半径方向の次数(? 正式には何と呼ぶのか不明)nは n=0~6まで(かつ半径方向の次数(?)m≧0 を,n+m≦6 に制限)のZernike多項式を用いて特徴ベクトルを計算しています.
赤丸が豆の中央をきちんと捉えていないものが多く,「見つけた」と言っていいのかどうか判断しかねる結果.
(複数の走査スケールで処理すれば改善するだろうか?)
あと,Zernikeモーメントからの特徴量は画像輝度を反転しても変わらないようで,最初何も考えないでやったら「中央が背景で周辺部が豆」な個所が大量に出てきてしまい途方にくれましたが,そのような個所についてはn=2,m=0のモーメントの符号で判断して除外することにしました.
ちなみに,正解をもう一つ指定して,2回の処理の結果を統合してみると↓のようになります.
2回目の指定領域が緑太丸で,検出結果が緑細丸です.
ただし,2回の処理結果の中で位置が重複したものについては,より良さそうな方を残すことにし,除外されたものは青で描画してあります.
正解画像のモーメントから画像を再構成してみるとこんな感じ↓(画像は2倍拡大してある.1回目のが左,2回目のが右)
かろうじて正円ではなくて楕円な雰囲気が感じ取れますが,豆なのか何なのかわからない様相となっています.
より次数の高い項までを用いればそれだけ高周波成分の情報が増えるので豆な形に近づくのですが,やりすぎると今度は豆のテクスチャ(模様)の差が大きく影響するようになってくるので,増やせばいいというわけでもなさそうで,この辺の決め方をどうするのかについては難しい問題に思います.
他の画像(ネットで拾ってきた猫画像)での例
やはりなんとも言い難い結果です.
あと,どうでもいい話ですが,この豆画像,グレースケールで見るとMy Favorite菓子である みながわ製菓のとうがらしの種 にそっくり.
(売っている店が近場にほとんど無くて困っています! オンラインショップで買えるけど,価格に占める送料の割合が大きすぎるのがどうにも…)
by nakiusagi3
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